2013年12月2日月曜日

もにまるずヒストリーを書いた理由


芸祭もにまるず展の開催と同時に、もにまるずの誕生から学生時代の制作の話をまとめた本「もにまるずヒストリー」を書きました。「もにまるず展」と「もにまるずヒストリー」はセットとして考えて作りました。もにまるず展は具体的な制作物を見ることができて、もにまるずヒストリーは文章で細かく同時の状況や気持ちをまとめました。


なぜ、もにまるずヒストリーを書き、もにまるず展をやったのか。

「過去」には「未来」がいっぱいつまっているからです。
今じゃないと忘れてしまうし、今じゃないと伝えられないことがあります。
自伝にしては早すぎます。たった4年や5年のことを本にまとめるのはどこか恥ずかしいし、別に大成してるわけでもない道半ばの25歳です。

でも、それでいいのです。

自分にとっての「未来」。
本や展示をまとめる段階で制作メモを見たり、日記を見返しました。18歳の時に考えたことを思い出しました。今、できていることもあるし、まだ達成していないこともたくさんあります。人はどんどん忘れてしまうものなのですね。
当時のメモには夢がたくさん書いてありました。これからの「未来」です。
忘れてしまっていたことを掘り出して、さらに新しい夢を付け足して、18歳の自分と一緒にこれからも作っていきます。

もうひとつ、人にとっての「未来」。
私が学生の時に知りたかったことは、有名なデザイナーさんや活躍している先輩が「学生時代に何を作っていて、それがどんなレベルで、なにを考えて作っていたのか」ということでした。
インタビュー記事を読んで彼らの考えていたことを知ったり、ムサビ卒で現在活躍している大先輩の学生時代の作品を先生から見せてもらったりすることが大好きでした。

有名デザイナーさんの作品を見て「これが学生の作品かよ!!」と思うその衝撃。凹み。それが大好きでした。いや、へこむんですけどね。比べてみることは、とても大事です。
でも、なかなかそういう作品を見ることができるチャンスがない。
インタビューだって、延々と学生時代の話をしている記事なんてそうそう無いでしょう。

学生の時に「ものさし」が欲しかったのです。別に、特別にすごい人でなくてもいい、あの人は、あの時こうしていたんだ、という「ものさし」が欲しかった。
だから、自分で書くことにしました。もしかしたら、私と同じように「ものさし」を欲している学生さんがいるかもしれないからです。私の個人的な制作の話ですが、ほんの少しでも何か力になれるのでればそれでいい。
特別に学生時代から大活躍しているスター学生ではなくて、ただひたすら作っていて、とても不器用で、芸祭のことばっかり考えていた学生のお話。

自分にとっては大学時代はもう過去の話です。でも、今の1年生にとっては、大学4年生は未来の話です。私の大学時代の作品を並べて、何を考えていたかのメモも展示して、本にしました。「ものさし」にしてもらえるように。



「制作ノート、すごく個人的なことが書いてあるんですけど、大丈夫なんですか?」と聞かれました。
はっきり言って恥ずかしいです。大丈夫じゃないです。でも、選別してたらキリがないし、恥ずかしい部分にこそ力があるかもしれないし、だから一切の選別を止めてそのままの状態で展示しました。


苦労したことを書いたって暑苦しいだけかもしれない。
グシャグシャの作品や制作過程を展示するなんて、今までだったら絶対にイヤでした。
でも、少しでも学生さんの何かになるのであれば惜しみなく展示するし、当時の考えを表現しようと思いました。

芸祭で学んだこと、考えたこと、つくったもの。自分の中にしまっておけば、ただの「過去」。
展示して、本にして、まとめて表現すれば、誰かの「未来」になる。
もちろん、自分にとっても「未来」をつくることになる。

執行部の方々から芸祭に招待してもらったからには、
とにかく、少しでも、何かを芸祭に還元したかったのです。


振り返るにはまだ早い?
そんなことはないと思っています。
もう少し自分がしっかりしたらとか、成功したらとか、そんなこと言っていられません。

まだ若くて浅い25歳です。でも今だからこそ、伝えられる事、伝わる人がいます。

例えば運動部の練習をしている時、プロの選手に講評で「頑張れ」と言ってもらうことと、吐きそうになりながら一緒に練習してる先輩に「頑張れ」って言われるのは全然意味が違います。

展示大賞の講評をさせてもらいながらも、全力で「芸祭もにまるず展」の準備をしたのはそういう理由もあります。ちゃんと本が作れて展示できたら後で倒れて少しくらい入院してもいいとちょっと思っていたし、貯金をはたいてまでもやりきりました。

私は「部活で吐きそうになりながら一緒に練習してる先輩」の方なのです。
そういうことが、年齢が近いからこそできることなんだと思います。

過去を捨てたり、しまったりしないで、逆に見せてしまえば、誰かの記憶に残ります。
そうすれば、もう自分は忘れてしまってもいいかもしれません。

過去を捨てないで、見せてしまえば、それが誰かの未来を作るきっかけになるかもしれません。

「過去」には「未来」がいっぱいつまっています。
過去をやみくもに捨てず、でも未来だけを見るのでもない。

過去も未来も力に変えて、今をつくっていけたらいいなと思っています。

そんな思いで、「芸祭もにまるず展」を開催し、「もにまるずヒストリー」を書きました。




※きっとこの長い文章を読んでくださった皆さまは、もにまるずヒストリーも読んでくださっている方も多いかと思います。本当にありがとうございます。


もにまるずWEBショップ「もにまるずヒストリー」

0 件のコメント:

コメントを投稿